脳神経内科

脳神経内科は脳、脊髄、末梢神経、筋肉などの病気を診断し治療する診療科です。
精神科でも、内科でもありません。英語ではneurologyと表記され、直訳すると「神経科」です。日本では「神経科」が精神科の標榜名として馴染まれていたこともあり、精神科と混同されたり、脳神経「内科」ゆえ、内科と混同されたり、あるいは内科の一部門でしかないように誤解されたりと、正しく理解されていないと感じることが未だにあります。
脳神経内科では脳神経系の器質的疾患を扱い、脳神経系に器質的疾患をもたない精神的な原因による疾患は扱いません。脳神経系の外科系診療科として脳神経外科が外科などとは明確に区別し確立されていますので、脳神経内科も脳神経系のすべての内科系疾患を扱う明確に独立した診療科とご理解ください。

主な診療内容

  • 脳卒中(脳梗塞、脳出血)
  • パーキンソン病
  • アルツハイマー病
  • 脊髄小脳変性症
  • 片頭痛
  • てんかん
  • 髄膜炎
  • 脳炎
  • 多発性硬化症
  • ギランバレー症候群
  • 筋萎縮性側索硬化症
  • 重症筋無力症
  • 多発性筋炎
  • 筋ジストロフィー

など

実績・特徴

この地域の中核病院として、また日本神経学会、日本脳卒中学会の認定教育施設として、精力的に専門的治療・検査を行っています。発症から4.5時間以内の超急性期脳梗塞症例の適応例にはt-PAという血栓を溶かす点滴治療を行っています。また重症筋無力症などの神経免疫疾患に対しては、腎臓内科・透析室と連携して免疫吸着などの血液浄化療法も行っています。多発筋炎や筋ジストロフィーの診断に必要な筋生検も行っています。
なお当院では対応しきれないより高度な専門性、設備環境等を必要とする場合は京都第一・第二赤十字病院や京都府立医科大学附属病院・京都大学医学部附属病院などの医療機関と連携し対応しています。

診察・受診について

脳神経内科の診察方法

~診察する上での2本柱は解剖学的知識と問診~

脳神経系は特殊な領域であることから、診察方法も一般の診療科とは大きく異なります。まず問診から始まりますが、他科での問診よりも詳しく、いつ頃からどのような症状で始まり現在までどのように変化しているか、今までの治療内容、ご家族内での同じような症状を持った方の有無、などをお聞きします。次に、一般内科的診察と神経学的診察を行います。これは、血圧測定や聴診などに加えて、全身の筋力や感覚などの診察が含まれます。一人の診察に20~30分かかることも少なくありません。その後、必要に応じて血液検査や頭部CT、MRIなど精密な検査が予定されます。
少し具体的に説明しますと、足が動かないという訴えで来られた場合、いつからどのように生じどのように変化したかを整理してゆくことにより疾患の絞り込みを行います。また神経学的診察を行うことにより、脳梗塞のような頭蓋内病変か、あるいは頸椎症などの脊椎・脊髄病変によるものか、あるいは下肢の末梢神経病変によるものか、それとも筋病変や関節の異常によるものかを判断し原因疾患を絞り込んでゆきます。そして採血やMRIなどの検査を行いさらに絞り込み、診断確定に至ってゆくわけです。

どのような時に脳神経内科を受診すればいいか

頭痛、しびれ、めまい、ものが二重に見える、ろれつがまわらない、手足の麻痺・動きの悪さ、筋力低下、筋の萎縮、ふるえ、感覚の低下、歩行障害、物忘れ、けいれん発作、意識障害、などの症状につき脳神経系の疾患が気になる方は脳神経内科を受診してください。

スタッフ紹介

山口 達之(やまぐち たつゆき)

役職 脳神経内科部長
卒業大学・卒年 京都府立医科大学(平成8年卒)
専門 神経内科全般、臨床神経生理
資格 医学博士、日本神経学会神経内科専門医・指導医、日本内科学会認定医、日本臨床神経生理学会認定医

五影 昌弘(いつかげ まさひろ)

役職 脳神経内科部長
卒業大学・卒年 京都府立医科大学(平成15年)
専門 神経内科全般
資格 日本神経学会神経内科専門医、日本内科学会認定医

窪田 美沙紀(くぼた みさき)

役職 脳神経内科医員
卒業大学・卒年 京都府立医科大学(平成31年)
専門 脳神経内科一般
資格 日本内科学会内科専門医

金井 武紀(かない たけのり)

役職 脳神経内科医員
卒業大学・卒年 京都府立医科大学(令和5年)
専門 脳神経内科一般
資格 ICLS講習修了
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