平成27年度 病院指標
DPC制度とは
DPC(Diagnosis Procedure Combination)制度とは、平成15年度より導入された急性期入院医療を対象とした診療報酬の包括支払制度のことです。
DPCは医科保険を使用し一般病棟に入院された患者さんを対象としています。
そのため、以下の方は対象外となります。
- 自動車賠償責任保険、労災保険、自費診療患者さん
- 歯科口腔外科入院患者さん
- 回復期リハビリテーション病棟などのみに入院し、急性期病棟を一度も使用しなかった患者さん
- 入院後24時間以内に死亡された患者さん
指標公開の目的
情報公開することで地域のみなさんに当院の特徴や役割について理解を深めていただくことを目的としています。
- この指標は平成28年度 病院情報の公表の集計条件等について(案)(厚生労働省平成28年8月10日参考資料)に準じて作成しています。
- 年齢階級別退院患者数
- 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
- 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
- 成人市中肺炎の重症度別患者数等
- 脳梗塞のICD10別患者数等
- 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
- その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
集計期間
平成27年4月1日から平成28年3月31日までの退院患者さんです。
※件数が10未満の場合は、ー(ハイフン)を記入しています。
対象者
医科保険適用患者(公費・生活保護含む)で一般病棟に1回以上入院した患者さん
在院日数
初回の入院日から退院日までの期間です。
平均在院日数
自院:入院から退院までの日数の平均値です。
他院:平成27年度 厚労省診断群分類別在院日数Ⅲ群(※1)より引用します
(※1)DPC病院は厚生労働省により以下のように分類されており、当院はⅢ群に該当します 【Ⅰ群 大学病院本院・Ⅱ群 大学病院本院に準ずる病院・Ⅲ群 その他の病院】
患者数
一連の入院を1カウントとします。
- 7日以内の同一傷病名再入院
- 一般病棟とそれ以外の病棟を組み合わせた入院
転院率
全退院患者のうち他の病院へ移った割合です。
計算式:転院患者退院数/該当DPCコード退院数
DPCコード(診断群分類)
一入院中に最も医療資源を投入した傷病名と手術・処置などを組み合わせた14桁のコードのことです。
同じ傷病名でも、治療の内容によってDPCコードは異なります。
ICD-10コード(国際疾病分類 第10版)
医学的に類似している疾患・障害・状態などを区別して整理(分類)したアルファベットと数字を用いたコードのことです。
Kコード
医科診療報酬点数表で定められた手術のコードのことです。
患者用パス(クリニカル・パス)
入院中に受けていただく治療や検査をスケジュール表にしたものです。
年齢階級別退院患者数
当院の一般病棟の年齢階級別(10歳刻み)患者数を集計しました。
定義
- 平成27年度に一般病棟を退院した患者さんです。
- 年齢は一般病棟に入院した時点のものを使用しています。
- 年齢階級は90歳以上を一つの階級として設定しています。
年齢区分 | 0~ | 10~ | 20~ | 30~ | 40~ | 50~ | 60~ | 70~ | 80~ | 90~ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
患者数 | 716 | 188 | 155 | 205 | 299 | 481 | 1256 | 1949 | 1764 | 454 |
当院は南丹医療圏の中核病院であり小児から高齢者まで幅広い年代を診療しております。また、近隣施設唯一の小児科入院施設であり、夜間休日を含め小児救急に力を入れて取り組んでいます。全体を通して60才以上の患者さんが全体の7割を超えており、これは地域の高齢化を反映しています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
診療科別に患者数の多いDPCコード14桁について集計しました。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
040080x099x0xx | 肺炎・急性気管支炎・急性細気管支炎の治療(15歳以上) | 276 | 17.72 | 14.34 | 5.80 | 78.61 | |
060100xx03xx0x | 小腸・大腸の良性疾患の内視鏡的手術(内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術など) | 240 | 2.13 | 2.76 | 0 | 67.57 | 内容参照 |
050050xx0200xx | 狭心症・慢性虚血性心疾患の心臓カテーテル的手術(経皮的冠動脈形成術など) | 201 | 4.35 | 4.87 | 0 | 73.16 | 内容参照 |
内科で1番目に多い症例は肺炎・急性気管支炎・急性細気管支炎の治療です。
原因となる菌(細菌やウイルス)が呼吸器系に入り炎症を起こすものです。炎症の生じる場所(肺、気管支、細気管支)によって病名が区別されますが、症状は延長線上にあります。
通常の風邪よりも長引く発熱、咳、有色の痰があるときは注意が必要です。受診いただくと、診断に必要な検査(血液、尿検査、痰の検査、レントゲン検査)を行います。症状の強さと検査結果をあわせ、菌を抑える薬(抗生物質)や咳、痰に対しての治療が決まります。症状が強い場合は、1-2週間程度の入院で点滴治療や酸素吸入を受けて頂きます。
2番目に多い症例は小腸大腸の良性疾患の内視鏡的手術で、これはほとんどが大腸ポリープ(結腸・直腸の腺腫)の切除入院です。
さまざまな消化器症状や健診便潜血検査陽性などで受診され、大腸内視鏡検査を受けられた方に見つかることが多い疾患です。大きさや部位、患者さんの状態にあわせて、経過観察や切除をお勧めしますが、罹患患者は増加傾向にあります。切除入院の場合がここでの件数ですが、当院では基本的に1泊2日の短期滞在手術扱いで対応しており、退院後切除した病変の病理検査結果を聞きに外来受診していただいています。
3番目に多い症例は、狭心症・慢性虚血性心疾患の心臓カテーテル的手術です。
生活習慣の欧米化に伴い糖尿病や脂質異常症といった生活習慣病が増加し、その結果動脈硬化を背景とした冠動脈疾患(狭心症、心筋梗塞など)が増えてきております。循環器内科では、この冠動脈疾患に対する心臓カテーテル検査・治療(冠動脈造影検査、経皮的冠動脈形成術)を数多く行っております。これは主に手首や足の付け根の動脈から心臓まで管(カテーテル)を通して、心臓の筋肉を栄養している冠動脈の細い部分(狭窄)を確認し、風船(バルーン)で広げたり金属の筒(ステント)を留置したりする治療です。当院では主に1泊または2泊の入院で実施しており、可能な限り手首の血管を利用することで患者さんの負担を極力軽減できるように努めております。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
040080x1xxx0xx | 15歳未満の肺炎、急性細気管支炎の治療 | 168 | 5.58 | 5.72 | 0 | 2.43 | |
040100xxxxx00x | 喘息の治療 | 103 | 6.41 | 6.31 | 0 | 3.07 | |
150010xxxxx0xx | ウイルス性腸炎の治療 | 76 | 3.91 | 5.50 | 0 | 3.39 |
小児科では、呼吸器感染症のお子様がほとんどです。多くの場合軽症が多いですが、中には肺炎や気管支炎など重症例もあり、発熱や咳嗽などが長く続く場合には小児科を受診されることをお勧めします。
また気管支喘息やウイルス性胃腸炎の割合も高く、症状が悪化する前に加療を行う事も重要です。当小児科では退院された後は患者さんのご都合に応じてかかりつけ医に紹介する事も積極的に行っております。その他ご不安な事があればその都度ご相談ください。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
060160x002xx0x | 15歳以上の開腹鼠径ヘルニア手術 | 36 | 5.06 | 5.14 | 0 | 72.92 | 内容参照 |
060150xx03xx0x | 虫垂周囲膿瘍を伴わない虫垂炎手術(開腹・腹腔鏡下) | 32 | 5.00 | 5.56 | 0 | 29.88 | |
060160x003xx0x | 15歳以上の腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術 | 32 | 5.25 | 4.96 | 0 | 67.00 | 内容参照 |
外科では鼠径ヘルニアの症例が最も多くなっています。鼠径ヘルニアに対する手術は従来からの方法(直視下)と腹腔鏡での方法とありますが、腹腔鏡でヘルニア根治術を施行した症例は3番目に多くなっています。
また、急性虫垂炎の症例も多く、腹腔鏡下で虫垂切除術を施行しております。急性虫垂炎に対する虫垂切除術は現在ほぼ全例腹腔鏡下で行っています。積極的に鏡視下手術を導入し、患者さんへの負担をなるべく減らせるよう心がけております。
外科では胃や大腸、肝臓、膵臓、胆嚢などさまざまな臓器を対象に治療を行っており、また手術、手術前及び後の治療、手術後の定期的なフォローなど、治療部位や治療内容によって多種多様な症例が存在します。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
160800xx01xxxx | 股関節大腿近位骨折の手術 | 68 | 37.37 | 28.70 | 50.00 | 83.38 | 内容参照 |
070343xx99x1xx | 腰部脊柱管狭窄症・腰椎変性すべり症の脊髄造影検査 | 40 | 2.00 | 3.11 | 0 | 71.30 | 内容参照 |
070343xx97x1xx | 腰部脊柱管狭窄症・腰椎変性すべり症の手術 | 26 | 23.08 | 22.28 | 0 | 73.52 | 内容参照 |
京都中部総合医療センターの医療圏においても全国の地域と同じく高齢化が進んでおり、整形外科ではご高齢者の転倒による太腿の付け根の骨折(大腿骨近位部骨折)による入院が最も多くなっています。
また当院整形外科には脊椎・脊髄病センターを併設しており、京都中部総合医療センター医療圏以外からも多数の脊椎疾患の方が入院されています。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
040040xx97x0xx | 肺の悪性腫瘍の手術 | 22 | 16.50 | 13.03 | 4.54 | 66.95 | |
040040xx9908xx | 肺の悪性腫瘍の化学療法(ベバシズマブ)あり | - | - | 11.62 | - | - | |
040040xx9904xx | 肺の悪性腫瘍 の化学療法あり・放射線療法なし | - | - | 13.38 | - | - |
呼吸器外科の入院で最も多いのは、肺悪性腫瘍手術目的の入院です。肺悪性腫瘍には原発性肺がんが多く、他の部位のがんから肺にきた転移性肺腫瘍もあります。肺がん術後は定期的に検査を行い転移、再発の早期発見に努めています。転移、再発が見られた場合には、化学療法を行うことが多いのですが化学療法の初回は入院で、2回目以降は外来で行っています。
気胸に関しては、若い人に起こりやすい特発性気胸や、主に中年以降の喫煙者に見られる慢性閉塞性肺疾患等が原因で起こる続発性気胸の治療も行っています。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
120170xx99x0xx | 切迫早産の管理 | 22 | 29.32 | 20.87 | 4.55 | 29.90 | |
120180xx01xxxx | 胎児及び胎児附属物の異常による帝王切開手術 | 21 | 10.48 | 9.94 | 0 | 33.62 | 内容参照 |
120090xx97xxxx | 生殖器脱の手術 | 18 | 13.00 | 9.53 | 0 | 71.61 | 内容参照 |
産婦人科では今回の指標の数値に普通のお産は入らないため、切迫早産の管理が最多となります。妊娠37週未満での分娩を避けるために、入院での安静と子宮収縮抑制剤での管理を行います。
一旦入院しても経口剤での管理が可能となったなら退院し、できるだけ自宅での療養になるようにしており、場合によっては再入院となり回数が多くなり最多となっています。
2番目は帝王切開になった症例です。
3番目の生殖器脱とは、子宮脱のことで状態は子宮が下がってきて違和感が強くなり、日常生活に支障を来す疾患です。閉経後に年齢を重ねると発症しますが、高齢化とともに増加している疾患です。基本的には開腹術ではなく腟からの手術となります。術後は違和感がなくなり普通の生活に戻れます。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
020110xx97xxx0 | 白内障の手術(片側) | 425 | 3.70 | 3.01 | 0 | 75.92 | 内容参照 |
020110xx97xxx1 | 白内障の手術(両側) | 30 | 9.27 | 8.42 | 0 | 77.27 | 内容参照 |
020160xx97xxx0 | 網膜剥離の手術(片側) | 17 | 11.29 | 11.08 | 0 | 63.53 | 内容参照 |
眼科の入院はほとんどが手術目的となります。
最も多い症例は白内障で、全症例数の8割近くを占めます。平均年齢が70歳を超えており、白内障は比較的高齢の患者さんに多いことが分かります。
高齢の患者さんでも手術が可能であり、視機能の改善が期待できます。両眼に白内障を患っている患者さんは、片眼の手術後に一旦退院し、後日再入院して反対側の眼の手術を受けられることが多くなっています。
次に多い症例が網膜剥離の網膜・硝子体疾患で、全症例数の約1割に及びます。
これらの疾患は白内障とは異なり、放置することで失明の危険性がある重篤な疾患であり、治療に力を入れています。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
030230xxxxxxxx | 慢性扁桃炎の手術 | 27 | 7.81 | 8.20 | 0 | 25.07 | 内容参照 |
030350xxxxxxxx | 慢性副鼻腔炎の手術 | 25 | 7.76 | 7.76 | 0 | 59.44 | 内容参照 |
030150xx97xxxx | 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺腫瘍の手術 | - | - | 7.94 | - | - | 内容参照 |
耳鼻咽喉科での入院症例で最も多いのは慢性扁桃炎で口蓋扁桃摘出術、アデノイド切除術を行う患者さんになります。
次に多いのは慢性副鼻腔炎で内視鏡下副鼻腔手術を行う患者さんです。
また、頭頸部癌専門医が常勤している病院として、耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の良性・悪性腫瘍の診療・手術も数多く行っております。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
110080xx991xxx | 前立腺癌の前立腺針生検 | 79 | 2.24 | 2.72 | 0 | 72.63 | 内容参照 |
110070xx0200xx | 膀胱癌の経尿道的手術 | 64 | 6.78 | 7.59 | 0 | 75.72 | 内容参照 |
11012xxx020x0x | 尿管・腎結石の経尿道的結石除去術 | 25 | 4.88 | 5.91 | 0 | 61.32 | 内容参照 |
泌尿器科でDPC運用が最も多いのは、健康診断などでの前立腺腫瘍マーカー(PSA)高値に対する前立腺生検です。当院では1泊2日で腰椎麻酔をかけて、無痛状態での検査を行っています。
次いで、表在性膀胱癌に対する経尿道的な内視鏡手術が多くなっています。原則的に手術前日に入院して術後3日程度で退院が可能です。
3番目に多いのは尿管あるいは腎結石症に対する内視鏡を使った砕石術です。近年は柔らかい内視鏡とレーザーを使うことによって、安全かつ確実な砕石が可能となっています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
5大癌について以下の通り集計しました。
- 初発患者:UICCのTNMからなる病期分類(ステージ)による患者数
- 再発患者:期間内の患者数
- TNMとはT(原発腫瘍の進展範囲)N(所属リンパ節転移の有無と進展範囲)M(遠隔転移の有無)の3つの構成要素の付記する数字によって、悪性腫瘍の進展範囲を示すものです。これらの組み合わせにより病期分類(ステージ)が決定します。
定義
- 患者数は延患者数です。
- 初発例としてカウントした患者は再発例にはカウントしません。
- TNM分類が不正確等でステージが不明の場合は不明として別記しました。
初発 | 再発 | 病期分類 基準(※) |
版数 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Stage I | Stage II | Stage III | Stage IV | 不明 | ||||
胃癌 | 37 | 17 | 19 | 52 | - | - | 1 | 7 |
大腸癌 | 20 | 24 | 31 | 27 | - | - | 1 | 7 |
乳癌 | - | 14 | - | - | - | - | 1 | 7 |
肺癌 | 16 | - | 17 | 56 | - | 12 | 1 | 7 |
肝癌 | - | - | - | - | - | - | 1 | 7 |
当院は平成27年4月に地域がん診療病院の指定を受け、がん診療の拠点病院として治療を提供しており、手術・化学療法・放射線治療など幅広い治療を行っております。胃癌、大腸癌の件数が多く、次いで肺癌となっています。胃癌、大腸癌は内視鏡的治療から外科的治療、緩和治療まで様々な病期に対応した治療を行っています。乳癌は専門外来での対応をしております。肺癌は早期の場合の手術療法やⅢ期IV期に対する化学療法を行っています。肝癌は進行した症例が多くなっております。
成人市中肺炎の重症度別患者数等
成人(20歳以上)の市中肺炎につき重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を集計しました。
- 市中肺炎とは、普段の社会生活を送っている中で罹患した肺炎のことです。
- 重症度の集計には、市中肺炎ガイドラインによる重症度分類システム(A-DROP)を使用しました。
定義
- 入院契機傷病名および最も医療資源を投入した傷病名が肺炎、急性気管支炎、急性細気管支(DPC040080)に該当し、ICD-10コードがJ13-J18ではじまるものです。
- インフルエンザ等、ウイルス性肺炎(DPC040070)、誤嚥性肺炎(DPC040081)は除外しています。
- 一般病棟外からの転入、他院からの転院は除外しました。
患者数 | 平均 在院日数 |
平均年齢 | |
---|---|---|---|
重症度 0 | 36 | 9.03 | 56.33 |
重症度 1 | 104 | 13.53 | 78.57 |
重症度 2 | 64 | 15.25 | 83.69 |
重症度 3 | 40 | 22.88 | 83.73 |
重症度 4 | - | - | - |
重症度 5 | - | - | - |
不明 | - | - | - |
市中肺炎は様々な細菌・ウイルス・真菌などが引き起こします。早期に適切な治療を行うため重症度を分類し、軽症であれば基本的には外来で治療しますが、基礎疾患(高齢者・糖尿病・悪性腫瘍など)のある方などで免疫が低下されている方や、合併症のリスクがある方は入院で経過をみることもあります。
原因菌の検索を行い、それに応じた抗生物質・抗ウイルス薬・抗真菌薬などを投与します。
また、肺炎球菌についてはワクチンがあり、接種することで発症予防になります。当院では、重症度1.2にあたる中等度の患者さんが全体の63%を占めています。
年齢が高くなるほど重症度が高くなり、在院日数が伸びています。
脳梗塞のICD10別患者数等
脳梗塞(DPC010060)の病型別の患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率を集計しました。
定義
- 最も医療資源を投入した傷病名の脳梗塞ICD-10の上3桁で集計しました。
ICD10 | 傷病名 | 発症日から | 患者数 | 平均在院日数 | 平均年齢 | 転院率 |
---|---|---|---|---|---|---|
G45$ | 一過性脳虚血発作及び関連症候群 | 3日以内 | 13 | 7.15 | 71.69 | 0 |
その他 | - | - | - | - | ||
G46$ | 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群 | - | - | - | - | - |
I63$ | 脳梗塞 | 3日以内 | 110 | 23.21 | 77.22 | 26.36 |
その他 | 16 | 33.56 | 80.50 | 18.75 | ||
I65$ | 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの | - | - | - | - | - |
I66$ | 脳動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの | - | - | - | - | - |
I675 | もやもや病 <ウイリス動脈輪閉塞症> | - | - | - | - | - |
I679 | 脳血管疾患,詳細不明 | - | - | - | - | - |
ほとんどの症例で発症後3日以内に治療を行っています。発症直後では脳血栓溶解療法(t-PA)が適応になる場合もあり、他に抗凝固療法・抗血小板療法・脳保護療法・抗脳浮腫療法などを必要に応じて併用します。
迅速に治療を行うことで後遺症を最小限に抑えることができ、再発予防として早期リハビリ開始に繋がります。
急性期治療を終えた患者さんは自宅・施設・他病院などへ退院されますが、回復期リハビリテーション病棟へ転棟・転院されることもあります。
当院は平成27年12月より回復期リハビリテーション病棟が稼働しております。
脳神経外科においては現在常勤医が不在であり、この指標には反映されておりませんが、外来診療のみを行っております。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
診療科別に手術件数の多い順に上位3術式について集計しました。
症例数、術前日数、術後日数、平均年齢、転院率を集計しました。
定義
- 各診療科別に症例数の多い順に上位3術式について科別に示しています。
- 同一手術において複数の手術手技を行った場合、主たる手術のみをカウントしています。
- 手術術式の点数表コード(Kコード)による集計ですが、輸血関係や小手術などは除外しています。
- 平均術前日数とは入院日から手術日までを、平均術後日数とは手術日から退院日までをさし、それぞれ手術日は含んでいません。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K5493 | 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) | 288 | 5.89 | 8.15 | 3.11 | 75.63 | 内容参照 |
K7211 | 内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術(直径2cm未満) | 263 | 0.67 | 1.65 | 0 | 67.71 | 内容参照 |
K616 | 四肢の血管拡張術・血栓除去術 | 115 | 12.96 | 23.38 | 4.35 | 77.97 |
内科で1番目に多い手術は経皮的冠動脈ステント留置術です。心臓の筋肉を栄養している冠動脈が動脈硬化で細く(狭窄)なって引き起こされる狭心症や、血液の塊(血栓)などで急に詰まってしまう(閉塞)急性心筋梗塞などに対して、カテーテルという管を用いて行う治療です。主に手首や足の付け根の動脈から心臓までカテーテルを通して、病変部分で風船(バルーン)を広げたり金属の筒(ステント)を留置して血液の流れを改善させる治療です。当院では主に1泊または2泊の入院で実施しており、可能な限り手首の血管を利用することで患者さんの負担を極力軽減できるように努めております。
2番目に多い手術は内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満)です。
発見された大腸ポリープ(結腸・直腸の腺腫)や一部の早期大腸癌はポリペクトミー・粘膜切除術(EMR)で切除対応しております。スネアワイヤーといわれる金属の輪の中に病変を入れて通電して切除します。
「長径2cm以上」の病変についても同様の手術手技で対応できるものは行っており、合計するとこの手術手技の件数はさらに多くなります。この手技で対応困難な病変については、粘膜切開剥離(ESD)や腹腔鏡下手術など適切な方法を検討して対処しております。
3番目に多い手術は四肢の血管拡張術・血栓除去術です。近年の生活習慣病の増加に伴い、全身の動脈硬化症の一部分症として末梢動脈疾患(多くは下肢の動脈が狭窄して血流が悪くなる状態)が増えてきており、生命予後にとっても重大な病態と考えられています。冠動脈におけるカテーテル治療と同様に末梢動脈疾患に対しても、カテーテルを用いて動脈の狭窄や閉塞病変に対してバルーン拡張やステント留置を行うことで血液の流れを改善させることができます。この領域におけるカテーテル治療の進歩は近年目覚ましく、以前はバイパス手術の適応になっていた病変に対しても、より低侵襲なカテーテルでの治療ができるようになってきております。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K7151 | 腸重積症整復術 非観血的なもの | 10 | 0.00 | 1.40 | 0 | 1.30 | |
K9131 | 生児仮死蘇生術(仮死第1度) | - | - | - | - | - | |
K663 | 十二指腸空腸吻合術 | - | - | - | - | - |
小児科では、お子様に急激で間歇的な腹痛や嘔吐を認めた場合には、腸に腸がめり込んでしまう腸重積症を疑います。早期の診断と治療が大切な疾患ですが、その治療として高圧浣腸という処置をおこないます。
これは少し強い圧力で浣腸を行う事でめり込んだ腸管を整復する出血を伴わない処置で、経過時間が短ければ短時間で整復は可能です。しかしながら経過時間が長いと高圧浣腸だけでは整復不可能となり、小児外科にて手術が必要となります。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K6335 | 鼠径ヘルニア手術 | 67 | 1.84 | 2.82 | 0 | 48.30 | 内容参照 |
K672-2 | 腹腔鏡下胆嚢摘出術 | 52 | 2.75 | 4.98 | 1.92 | 64.27 | 内容参照 |
K6113 | 抗悪性腫瘍剤動脈内持続注入用植込型カテーテル設置術(頭頸部・その他) | 35 | 6.89 | 8.54 | 0 | 68.54 |
外科で最も多い手術は鼠径ヘルニアに対する手術です。最近では腹腔鏡下手術を行うことも多くなってきています。通常では手術の前日もしくは当日に入院し、手術後2日程で退院できます。
次に多い手術として、急性胆嚢炎や胆石症などの胆嚢の病気に対して行う腹腔鏡下胆嚢摘出術があります。急性胆嚢炎を起こされた患者さんに緊急で手術を行う場合や、内科で治療し安定した後に手術を行う場合があります。
3番目に多い手術は中心静脈植込み型カテーテル留置術です。抗癌剤の治療を行う際に植え込む場合や、在宅での点滴治療を目的として植え込む場合など様々です。当科の患者さんだけでなく、他科の患者さんに対しても行っており、件数としても比較的多い手術となっています。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K1426 | 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む) | 71 | 5.20 | 25.46 | 4.23 | 72.56 | 内容参照 |
K0461 | 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 | 70 | 1.79 | 31.11 | 42.86 | 79.31 | |
K0821 | 人工関節置換術 肩、股、膝 | 42 | 3.71 | 39.43 | 2.38 | 76.57 | 内容参照 |
整形外科では脊椎・脊髄病センターを併設しており、脊椎の手術件数が多いのが当院の特徴となっています。
京都中部総合医療センター医療圏においても高齢化が進み、ご高齢の転倒による太腿の付け根の骨折(大腿骨近位部骨折)による入院も多く、ほとんどが手術適応となっていますが、ご高齢者の場合術後のリハビリも重要で日数も要するため、回復期リハビリテーション病棟やリハビリテーション専門病院に早期に移動していただくようにしています。
また身体は元気であるにもかかわらず、膝や股関節が痛くて歩けず日常生活が不自由なご高齢者も多く、膝関節や股関節の人工関節手術も増えつつあります。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K514-21 | 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) | 12 | 1.83 | 16.33 | 8.33 | 64.83 | |
K5131 | 胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除)) | 10 | 5.10 | 5.70 | 10.00 | 47.90 | |
K514-23 | 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える) | - | - | - | - | - |
呼吸器外科で多い手術は、胸腔鏡補助下の肺悪性腫瘍手術です。
原発性肺癌の標準手術は肺葉切除術ですが、早期のものに関しては、区域切除術あるいは部分切除術などの積極的縮小手術も行っています。また、低肺機能などハイリスク患者さんに対しては、状態に合わせた治療を選択しています。
転移性肺腫瘍に関しては、部分切除術を基本に必要があれば区域切除術や肺葉切除術を行っています。
胸腔鏡下肺切除(肺嚢胞手術)は、主に気胸に対する手術です。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K8982 | 帝王切開術(選択帝王切開) | 21 | 4.62 | 9.10 | 0 | 33.52 | 内容参照 |
K877 | 子宮全摘術 | 18 | 1.00 | 8.61 | 0 | 52.83 | 内容参照 |
K861 | 子宮内膜掻爬術 | 18 | 0.00 | 0.17 | 0 | 55.00 |
産婦人科では、お産はできるだけ自然にと考えていますが胎児の状態が悪かったり、骨盤位、前置胎盤などの場合に分娩を安全に終了させるために帝王切開を施行します。昔とは違い帝王切開は安全に終了できる手術となっており増加傾向にあります。帝王切開や子宮筋腫の手術で子宮を切開したことがあると分娩に子宮が耐えられないことが有り安全のため選択帝王切開しているため手術での最多となっています。以前に比較して入院日数は短くなっています。
2番目の子宮全摘術とは子宮筋腫や子宮腺筋症に対する術式です。大きさや癒着などを考慮し、腹腔鏡下手術・腟式手術・開腹術を選択します。
そして3番目は最近増加している子宮体癌の癌検診で異常を指摘された方の精密検査となる日帰り手術です。この中から癌となる可能性は高くありませんのでしっかりと検査を受けて下さい。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K2821 | 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他) | 480 | 1.15 | 2.29 | 0 | 76.09 | 内容参照 |
K2801 | 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む) | 54 | 1.07 | 7.26 | 0 | 66.65 | 内容参照 |
K2802 | 硝子体茎顕微鏡下離断術(その他) | - | - | - | - | - | 内容参照 |
眼科では、白内障に対する手術である水晶体再建術が集計対象手術件数の約8割を占めます。最新の手術機械を所持しており、より安全な手術を心がけています。
次いで挙げられるのが、硝子体茎顕微鏡下離断術です。増殖糖尿病網膜症や網膜剥離、黄斑円孔などの網膜硝子体疾患に対する手術です。
患者さんの状態によっては、上記の白内障手術と硝子体手術を同時に行うこともあります。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K3772 | 口蓋扁桃手術 摘出(両側・片側あり) | 24 | 0.83 | 6.00 | 0 | 25.83 | 内容参照 |
K340-6 | 内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型(汎副鼻腔手術)(両側・片側あり) | 24 | 0.92 | 5.88 | 0 | 58.79 | 内容参照 |
K319 | 鼓室形成術 | - | - | - | - | - | 内容参照 |
耳鼻咽喉科の手術で最も多いのは慢性扁桃炎に対する口蓋扁桃摘出術です。
また、慢性副鼻腔炎に対する内視鏡下副鼻腔手術、鼻中隔弯曲症に対する鼻中隔矯正術などの鼻疾患に対する手術も数多く行っています。
その他中耳炎に対する鼓室形成術、喉頭微細手術、頭頸部(耳・鼻・口腔・咽頭・甲状腺・唾液腺など)の良性・悪性腫瘍の手術など頭頸部外科全体をカバーする手術を行っています。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K8036イ | 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) | 67 | 1.16 | 5.09 | 0 | 75.75 | 内容参照 |
K7811 | 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) | 27 | 4.19 | 2.96 | 0 | 62.15 | 内容参照 |
K783-2 | 経尿道的尿管ステント留置術 | 24 | 4.71 | 12.04 | 0 | 77.21 |
当科で最も件数が多い手術は膀胱悪性腫瘍(膀胱癌)に対する経尿道的手術です。
全身麻酔あるいは腰椎麻酔をかけて1時間程度で実施可能な比較的安全な手術です。
2番目は尿管あるいは腎結石症に対する内視鏡を使った砕石術です。近年は柔らかい内視鏡とレーザーを使うことによって、安全かつ確実な砕石が可能となっています。
3番目に多いのは経尿道的尿管ステント留置術です。尿管とは腎臓から膀胱へと尿を送る管ですが、尿管結石症で痛みが強い場合や、癌などで尿管の通過が悪い場合、重症腎盂腎炎に対する炎症改善などの目的として実施します。当院では痛みに配慮しながらも原則外来通院で実施しておりますので、パスの設定はありません。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
医療の質を改善するため、臨床上ゼロにはなりえませんが、少しでも改善すべきものとして、以下の4つについて医療資源を最も投入した病名と入院契機病名の同一性の有無を区別して患者数と請求率を集計しました。
- 播種性血管内凝固症候群
基礎疾患(急性白血病、悪性新生物、敗血症など)の悪化などで血液の固まる力が高まり、全身の細い血管で小さい血栓が多発し、臓器不全、出血傾向がみられます。 - 敗血症
細菌などの感染症が原因で全身の臓器に炎症反応を起こします。 - 真菌症
血液中に細菌が存在する状態です。 - 手術・処置等の合併症
手術や処置等が原因となって起こる病気のことです。
定義
- 最も医療資源を投入した傷病名が上記のものについて、患者数をカウントし、全患者に対する発症率を記述しました。
DPC | 傷病名 | 入院契機 | 症例数 | 発生率 |
---|---|---|---|---|
130100 | 播種性血管内凝固症候群 | 同一 | - | - |
異なる | - | - | ||
180010 | 敗血症 | 同一 | 20 | 0.26 |
異なる | 11 | 0.15 | ||
180035 | その他の真菌感染症 | 同一 | - | - |
異なる | - | - | ||
180040 | 手術・処置等の合併症 | 同一 | 81 | 1.07 |
異なる | - | - |
播種性血管内凝固症候群(以下DIC)や敗血症が医療資源を最も投入した病名となる場合は、高額な点数(入院費が高くなる)が設定されており、臨床的に根拠のある診断でなければアップコーディング(より高い診療報酬を得るために意図的に傷病名を変更すること)を疑われかねない項目です。
これらの病気には、原疾患があることが多く、どちらを選択するかは厚生労働省が作成しているコーディングテキストに基づいて決定しております。
しかし、急性期医療を行う当院では、これらの重篤な患者を受け入れる役割を担っており、病気をゼロにすることはなりえません。
厚生労働省による平成26年度の全国DPC対象病院データー集計では、全国症例に対する割合がDICが0.17%、敗血症が0.56%でした。当院はDICが0.03%、敗血症が0.56%であり、どちらも全国平均を下回っています。
また、手術・処置合併症の同一病名の81件の内、約57%は透析シャントの閉塞・狭窄であり、他は、手術・処置などを起因とした併発・続発による合併症などが含まれています。
合併症の可能性については、事前に説明しており、万が一起こった場合は迅速に対応しております。その他、薬物中毒などの緊急救命症例も含まれています。